マッチとお香

株式会社長村製作所は1938年に創業しました。公衆電話ボックスという革新的な製品で安定した経営を続けてきましたが、この製品の衰退に伴い、企業としての新たな挑戦が求められています。
そこで、歴史ある「マッチ」メーカーの新しい取り組みを紹介します。他社の事例を参考に、86年目に新たな一歩を踏み出したいと考えています。

1929年に創業した神戸マッチ株式会社は、国内で生産されるマッチの約70%を占めていますが、マッチを使って火をつける習慣は減少傾向にあります。
特に1970年代に登場した使い捨てライターにより、マッチの需要は大幅に減少しました。

淡路島で生産されるお香・線香は、国内生産の約70%を占めています。1936年に創業した株式会社大発は、淡路島で長年にわたり製品を作り続けてきました。
「香を炊く」という東洋の文化はヨーロッパでも注目され、海外の見本市への出展も積極的に行っています。

淡路島のお香と播磨のマッチという兵庫県の二つの伝統産業が2011年に出会い、マッチのように擦って着火するお香というアイデアから約3年の試行錯誤を経て、「hibi」というマッチ型のお香が発売されました。

マッチのように擦っても折れない強度と放香性を兼ね備えた製品。ブランドの世界観に合った香りの選定。現代日本の感性を反映したネーミングやパッケージの開発。

現在、国内500店舗以上で販売され、30カ国以上に輸出されているヒット商品です。かつてマッチ産業が最盛期の1%の規模にまで縮小した企業の復活物語。私たちの公衆電話ボックスも、25年前の3%の規模に縮小したが、新しい物語を紡ぎ始めています。

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