20年余り前、小中学、高校に導入された新しい学習指導要領は従来の詰め込み教育ではなく、皆んなで協力して課題を乗り越えることをよしとする教育方針(ゆとり教育)となりました。
競争は全てが悪というわけではないですが、日本の職場環境は働きやすさ居心地の良さ追求するがあまり、特に若者のストレスの免疫力低下と働きがいの消失をもたらしました。
職場の人間関係の中で、競争心はイノベーションの種になる一方、居心地のいい環境は、逆にチャレンジ精神や新しい発見を遠ざける影響があるようです。
こうした競争環境喪失の中にあって、唯一失われないものが「ライバルの存在」です。ライバルの存在が劇的な瞬間を生み出す現実も存在します。
そういえば厚生労働省が面白い分析をしています。エンゲージメントと会社の業績の因果関係は認められないとの話です。時は多くのコンサル会社が企業業績向上にエンゲージメントを挙げていますが、大手企業経営者が自社の経営課題にこのエンゲージメントが13位ぐらいランクされています。
恐らく、企業業績が良い会社がエンゲージメントを促進しているだけで、それを安易にコンサルタント会社がエンゲージメントを高めると業績が上がるという逆説を唱えたのでしょう。しかしながら実際の経営者はそう思っていないということです。
テレビのコメンテーターや評論家達はこのコンサル会社の口車に乗っているのです。それを安易に受ける一般社員は恐らくエンゲージメントを高める施策を求めてくるでしょう。
話の始めに示した、居心地の良い職場と、働きやすい環境とは違うとかもしれません。これ以上日本の価値が下がるようになってほしくないので、この内容を選んでみました。

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