受動喫煙で吸い込む煙にも危険物質は多く含まれ、受動喫煙者は常に病気になる可能性にさらされています。
その影響は大人はもちろん、幼い子どものほうがより重篤な病気を発症する危険性があります。
今回は、受動喫煙によって起こりやすくなる病気や受動喫煙をなくしていくために何をすべきかを紹介します。
喫煙者や周りに喫煙者がいる方必見です。

受動喫煙はどんな病気になりやすくなる?

受動喫煙が非喫煙者に及ぼす影響はまだはっきりと分かっていないものも多いです。
そんな中で今回紹介するのは、ほぼ確実に受動喫煙が原因である・原因の一端であると判断されているものです。

子どもの健康や発達

子どもは生まれてからだけではなく、胎児として母親のお腹の中にいるときから受動喫煙の影響を受けます。
子どもが欲しいと思った場合、妊娠が発覚してからではなく妊活を始めた時点で夫婦や家族、友人たちに禁煙をお願いしましょう。
受動喫煙が胎児に及ぼす影響はかなり大きく出てしまう場合があります。

  • 自然流産:1.1~1.2倍
  • 低体重出生:1.2~1.6倍
  • 知能低下:IQ5%以下

生まれてからも子どもたちの受動喫煙はかなりの危険を伴っています。

  • 乳幼児の突然死:4.7倍
  • 虫歯:2倍
  • 肺炎や気管支炎:1.5~2.5倍
  • 気管支喘息:1.5倍
  • 咳・たん・喘息:1.5倍
  • 中耳炎:1.2~1.6倍
  • 全身麻酔を行う際のトラブル:1.8倍

もちろんこれらが起こる原因のすべてが受動喫煙ではありません。
両親ともに非喫煙者であってもこれらの症状が出る可能性はありますが、確立としては受動喫煙を行っているほうが高いとわかってもらえるでしょう。
両親ともに、またはどちらかが喫煙者の場合、子どもは受動喫煙から逃げられません。
親自身が子どもを受動喫煙から守ってあげる必要があります。

気管支喘息や慢性気管支炎などの呼吸器疾患

受動喫煙の影響はもちろん大人も受けます。
家族や職場のほうが喫煙者だった場合、気管支が体質的に弱い方はとくに気管支喘息や慢性気管支炎などの呼吸器疾患を患う可能性が高いです。

  • 咳:2.6~3.8倍
  • たん:1.4~4.5倍
  • 息切れ:1.4~1.6倍
  • 慢性気管支炎:1.7~5.6倍

これだけではなく、病院へ行く回数も3〜5割増えると言われています。

三大死因

現在の日本での三大死因を何か知っていますか?
全体ではなく病気に絞った死因の場合以下の3つです。

  • がん(受動喫煙に関して言えば肺がん):1.2~1.3倍
  • 心筋梗塞:1.8倍
  • 脳卒中:1.2倍

受動喫煙者のうち、亡くなったときに受動喫煙が原因とされる方は数%になると言われています。
これは毎年日本で1万人の方が受動喫煙で亡くなっている計算です。
喫煙者がより身近に、より多くのたばこを吸っていれば受動喫煙が原因の死亡確立はどんどん上がります。

受動喫煙と肺がんになる確率とリスク回避

受動喫煙をなくしていくためには

では受動喫煙をなくすためにはどのような対策を行うべきでしょうか?
受動喫煙をなくすためにできるのは完全分煙と禁煙です。

完全分煙を行う

受動喫煙をなくすために国や地方自治体が行っているのが分煙です。
2020年4月1日からは改定した健康増進法を完全施行し、分煙の徹底化を行いました。
しかし、分煙は完璧ではありません。
喫煙ルームを作ってもドアを開けた瞬間、微量の副流煙は喫煙者とともに外に流れます。
空気圧や風で隔離を行う場合も完璧ではありません。
分煙とは、目に見える副流煙をシャットアウトしているだけで、副流煙の害を完全にシャットアウトしているものではありません。
空気中に溶け込んでしまう有害物質を的確に徹底除去する技術はまだ無いため、分煙で完全に受動喫煙をなせるとは言えないのが現実です。

禁煙を行う

では受動喫煙を完全になくすためにどうすればいいのか、禁煙です。
たばこを吸わなければ当然副流煙は発生せず、受動喫煙を完全に防げます。
受動喫煙を完全に防ぐ方法は禁煙しか無いため、妊娠した・子どもが生まれた場合は分煙ではなく禁煙を行いましょう。

分煙しているから受動喫煙の心配は無いは間違い

いかがだったでしょうか?
受動喫煙が胎児や子ども、大人にどれほどの影響を与えるかわかってもらえましたか?
大人よりも胎児や子どものほうがより重篤な病気になる可能性が高く、分煙をすれば受動喫煙を防止できるかと言われればそうではありません。
分煙はあくまで受動喫煙の危険性を少しだけ下げているだけです。
「絶対に受動喫煙をしたくない!」と思う場合には、分煙ではなく禁煙をするしかありません。
もちろん分煙はしないよりもするほうがいいですが、完全に安心しないようにしましょう。

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