喫煙所を設置した場合、それで終わりではありません。
喫煙所の内部をきれいに保つため、換気機能を正常に維持するために日々の掃除やメンテナンスは必須です。
掃除やメンテナンスを怠ると喫煙所内の環境が悪化し、使ってもらえ無くなる可能性があるのでしっかりと行いましょう。
今回は喫煙所を設置している方向けに、喫煙所の掃除方法や注意点を紹介します。

喫煙所の掃除方法

まずは喫煙所の掃除方法について紹介します。
喫煙所の掃除で行うべきポイントは3つです。

  1. 吸い殻などのごみ処理
  2. 壁の掃除
  3. 給排気設備の掃除やメンテナンス

それぞれの掃除方法をくわしく見ていきましょう。

吸い殻のごみ処理

喫煙所で最も汚れる、最も掃除を必要とする場所が灰皿などの吸い殻が捨てられる場所です。
場合によっては灰や吸い殻が床に落ちているかもしれません。
多くの方が利用する駅前などにある喫煙所であれば1日に複数回、会社や店など利用者がある程度限定されている場所であれば1日に1回程度ごみの処理を行いましょう。
吸い殻の処理をしなかった場合、吸い殻が大量に溜まり見た目が悪いだけではなく消化しきれなった火種が別の吸い殻に引火。
火災の原因になります。
火災を防ぐために灰皿に水を張っている場合もありますが、掃除が大変になってしまうデメリットがあります。

壁の掃除

たばこの煙に含まれるヤニは壁に付着し、壁紙に染み付いてしまいます。
このような染み付いた汚れを落とすためには専用の薬剤が必要で、汚れが蓄積していくと個人が入手できる薬剤では落とすのが難しくなります。
そうならないためにも日々、こまめな掃除が必須です。また、タバコの煙による汚れは見た目だけではなく、匂いの原因にもなります。
ヤニ汚れを落とすにはアルカリ性の洗剤が効果的です。
とくに、重曹やセスキ炭酸ソーダ、塩素系漂白剤がおすすめです。重曹は汚れを落とすだけではなく、消臭効果がプラスされています。
セスキ炭酸ソーダは重曹では落とせなかったヤニ汚れを落としてくれ、塩素系漂白剤が汚れた壁紙をより白くきれいに仕上げてくれます。

使い方は簡単です。
重曹やセスキ炭酸ソーダであればその商品の指定取りの分量、水やお湯で溶かしスプレーボトルに入れます。
塩素系漂白剤も指定通りに薄めてバケツに入れましょう。
はたきや掃除機で壁に付着している目に見えるごみを取り除き、気になるヤニ汚れに重曹やセスキ炭酸ソーダをスプレーで噴射します。
スポンジなどでくるくると優しくこすり、ヤニ汚れが垂れてくる前に乾いたタオルで拭き取りましょう。
塩素系漂白剤の場合は薄めた塩素系漂白剤にスポンジを付け、あとは重曹やセスキ炭酸ソーダ同様優しくこすりながら乾いたタオルで拭き取ります。
壁のヤニ掃除は広範囲を一気に行うのではなく、狭い範囲を少しずつ掃除していく方法がおすすめです。

給排気設備の掃除やメンテナンス

喫煙所には煙や喫煙所内の空気を循環させるために給排気設備がついています。
給排気設備の定期的な掃除やメンテナンスを行わなかった場合、性能が落ちてしまう可能性があります。
給排気設備の性能が落ちると喫煙所内に必要以上に煙が溜まってしまったり、本来煙が流れるべきではない方に流れてしまったりして分煙の機能を維持できなくなる場合もあります。
また、健康増進法では喫煙所は給排気設備が正常に働いているかが重要です。
正常に動いていない場合、受動喫煙防止に努めていないとして最大50万円の罰金が科される可能性があります。
給排気設備の清掃は専門的な知識や道具が必要です。
そのため清掃を行うためには喫煙所清掃を依頼しなければいけません。
給排気設備には主に空調ダクトと排気ダクトの2種類があります。
ダクト面積と空量床面積に対する1㎡あたりの単価目安は以下のとおりです。

  • ダクト面積100㎡以上:3,800円
  • ダクト面積100㎡未満:4,200円
  • 空量床面積500㎡以上:1,000円
  • 空量床面積500㎡未満:1,200円

無理に自分で掃除を行うのではなく、専門業者に依頼をして常に給排気設備が正常に動いているように努めましょう。

喫煙所の掃除する上での注意点

それでは喫煙所を掃除する上で注意すべき点がいくつかあります。

  1. 洗剤はまず少量から
  2. 洗剤を付けたまま放置しない
  3. 強くこすりすぎない
  4. 壁紙のつなぎ目に洗剤や水分が入らないように

喫煙所内をできるだけきれいに長持ちさせるためにもこれらは避けるようにしましょう。

汚れを落とすときには少量から

ヤニなどの汚れを落とす際に、先ほど紹介した重曹やセスキ炭酸ソーダ、塩素系漂白剤を使用する場合は初めに少量を目立たない壁の端で確認してみましょう。
壁や壁紙の素材によっては付着すると変色などを引き起こす可能性があります。
そのため、まずは壁の端っこ・目立たない場所で使ってみて、問題がなければ少量から掃除に使っていくようにしましょう。

洗剤を付けたまま放置しない

これは壁紙が張ってある喫煙室の掃除に関しての注意点です。
壁紙を張っている壁を掃除する際に洗剤を付けたまま長時間放置するのは避けましょう。
頑固な汚れを落とす際に「洗剤を付けてしばらく置いておく」といった掃除方法を行うときがあります。
しかし、壁紙の張ってある壁に洗剤を付けたまましばらく放置すると傷みや変色に繋がります。
壁紙にはある程度の防水作用はありますが、長時間放置してしまうと防水作用を打ち消し傷みなどを引き起こすかもしれません。
そのため、頑固な汚れであっても洗剤を付けたまま長時間放置するのは避けましょう。

強くこすりすぎない

汚れが落ちないとつい力一杯こすってしまいがちですが、壁紙が破れる、ガラスやアクリル面に傷がつく可能性があります。
洗剤が汚れに対してきちんと作用していれば、力一杯こする必要は無いはずです。
くるくると優しく円を描くようにして汚れを落としましょう。

壁紙のつなぎ目に洗剤や水分が入らないように

こちらも壁紙が張ってある喫煙室の掃除に関しての注意点です。
基本的に壁紙は複数枚をつなぎ合わせて壁全体に張られています。
そのため、必ず存在する壁紙の継ぎ目は湿気などを壁紙より吸収しやすくなります。
つなぎ目から水分を吸収してしまうと壁紙が傷むだけではなく、そこから剥がれてしまう原因にもなるかもしれません。
掃除を行う際には、壁紙の継ぎ目がどこにあるのかを確認し、その場所には洗剤をかけないようにしましょう。

喫煙所は汚れやすい場所毎日こまめな掃除を

喫煙所は当然たばこを吸う場所であり、タバコの煙に含まれるヤニなどで壁や給排気設備はかなり汚れます。
吸い殻を捨てる灰皿の掃除も必須です。
一度汚れを溜め込んでしまうと個人で購入できる洗剤ではなかなか落ちません。
毎日こまめな掃除を行いましょう。

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