工場で働く従業員の中には喫煙者も非喫煙者もいます。子育て世帯やタバコの煙が苦手な方にとっては、勤務地を変えたいと思うほど辛いと感じる方もいるでしょう。しかし、喫煙所がなく非喫煙者でも受動喫煙をせざるを得ない環境は多いのではないでしょうか。
労働環境や従業員の健康を保つために、喫煙所を導入した分煙は管理者にも従業員にもメリットが大きいです。今回は、工場に喫煙所を設置するための条件や工場に喫煙所を設けることで得られるメリットと、それに伴うデメリットを紹介します。工場の分煙をしたい方は参考にしてください。
目次
工場に喫煙所を設置することは可能?
工場では受動喫煙防止の義務があるため、喫煙所を設置することが推奨されています。2020年の4月に改訂された法律では屋内での喫煙は禁止されていますが、厚生労働省の取り決めの基準や条件を守った喫煙所を設置すれば喫煙が可能です。
条件を守れば助成金が適用される場合もあるので、予算が限られ喫煙所の設置を迷っている方も導入しやすいのではないでしょうか。ここからは、工場に喫煙所を設置する条件を解説します。屋内と屋外で条件が変わるので、どちらのタイプを設置できるか検討してみてください。
設置できる条件 とは
工場に喫煙所を設置するには、健康増進法の受動喫煙防止対策で決められた以下の条件をクリアする必要があります。とくに火薬や薬品などの危険物を取り扱う工場では、建築法や消防法のほか危険物法などの基準も留意しなければなりません。
多くの場合、スプリンクラーや火災報知設備、消化器や誘導灯などの設備を整える必要があります。工場で扱うもののジャンルや設備によって異なるので、喫煙所の専門業者に確認しましょう。ここからは、工場に喫煙所を設置するための屋内と屋外の条件についてそれぞれ解説します。
▽喫煙所を設置する条件~屋内~
- 天井や壁を構えて煙がほかのエリアに漏れないようにすること
- 給気や排気を行い、空気を入れ替えられること
- 排気するときは有害物質を取り除いた状態で行うこと
- 内部への気流を0.2/秒以上にすること
屋内の喫煙所では、給気と排気で気流を確保しなくてはなりません。臭いや煙などのストレスを軽減できます。また、外に排気する場合は有害物質を取り除いて排出し、外気を汚さない工夫が必要です。
▽喫煙所を設置する条件~屋外~
- ここが喫煙所だと分かるよう看板や標識で明確にすること
- 喫煙できるエリアだと区画すること
- 喫煙者以外が立ち入る必要のない場所に置き、非喫煙者や未成年へ配慮すること
- 煙を浄化して外に排出すること
- 喫煙所内が外から確認できるつくりにすること
これらの条件をクリアしていないと、過料が課せられる場合があります。喫煙所を設置するときは喫煙所を販売提供している専門業者や消防に設置場所のチェック依頼をおすすめします。
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工場に喫煙所を設置するメリットデメリット
工場に喫煙所を設置すると、多くのメリットが得られますが、それに伴ってデメリットも発生します。ここではどんなメリットとデメリットがあるか解説しますので、喫煙所の設置に迷っている方はチェックしてください。
メリット
工場に喫煙所を設置するメリットは、3点あります。
▽喫煙所を設置するメリット
- 意図しない受動喫煙を減らせる
- 喫煙者も非喫煙者も快適に休憩できる
- 工場のイメージアップにもつながる
- 隠れて吸う喫煙者や吸い殻のポイ捨てを減らせる
工場に健康増進法の条件を満たした喫煙所を設置すれば、喫煙者にも非喫煙者にも大きなメリットがあります。タバコから出る副流煙は、喫煙時のようにフィルターを通さずに直で煙を吸うため、非喫煙者でも肺がんや乳がんのリスクが高くなると言われており、従業員の健康を脅かすためです。
また、決まった喫煙所があれば、駐車場や自販機横などで隠れてタバコを吸う人を減らせる可能性があります。
デメリット
工場に喫煙所を設置すると、このようなデメリットがあります。
▽喫煙所を設置するデメリット
- 喫煙所を置くスペース分敷地内が狭くなる
- 条件に沿った喫煙所を設置するには費用が掛かる
- 喫煙所を維持するためのランニングコストが掛かる
工場に喫煙所を設置する主なデメリットは、やはり金銭面ではないでしょうか。ただ、条件を満たしていれば助成金で設置費用をまかなえる可能性があります。助成金は、工事費や人件費、材料費などに補填されます。デザイン費やインテリア用品など分煙に直接関係ないものは対象外です。
また、助成金は全額負担ではなく一部を負担してくれるもので、全額負担ではないので注意してください。助成金を利用して喫煙所を設置したい方は専門業者に相談しましょう。
喫煙ブース設置で活用できる補助金・助成金とは
実際に喫煙ブースを設置するには、工事や設備購入などの費用がかかります。
金銭的な理由で、喫煙所の設置を悩まれている方も多いのではないでしょうか。
しかし、喫煙ブースを作る際には、国や自治体による補助金を活用することができます。
こちらの記事では、利用できる補助金制度の概要や条件などを解説しています。設置を検討されている方は、是非ご覧ください。
工場に喫煙所を設置する際の注意点
工場によっては、薬品や発火する恐れのあるものを取り扱っているため、火の取り扱いにはとくに気を付ける必要があります。屋内でも屋外でも、危険物を取り扱うエリアから離れたところに設置しましょう。
そのほか、喫煙者や非喫煙者に関わらず、従業員たちの通り道を避けて設置し、受動喫煙を減らすことが大切です。とくに未成年者がいる場合には、より配慮が必要です。他に分からないことや不安なことがあれば専門業者や消防署に確認しましょう。
今回のまとめ
工場に喫煙所を設置できるのかについて解説しました。工場に喫煙所があれば、喫煙者も非喫煙者も休憩時間を快適に過ごせます。健康に気を遣う方や子育て中の親御さんも安心して勤務できる職場になるのではないでしょうか。
喫煙所の設置について分からないことや疑問点があれば、長村製作所にお問い合わせください。屋内と屋外両方の喫煙ブースを用意しています。最短2週間から設置可能なので、お急ぎの方も対応可能です。
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