2018年に健康増進法の一部を改正する法律が成立し、2020年より施行されました。この法律が施行されたことをきっかけに、受動喫煙防止がルール化され、喫煙所の設置などについて
厳しい規制が設けられたのです。
なかでも、屋内喫煙所の設置ルールは屋外喫煙所と比べて厳しく、施設によっては設置できないケースもあります。そこで今回は、屋内喫煙所を設置する際に知っておきたいポイントをご紹介します。
屋内喫煙所を設置する際のメリットやデメリット、そして設置する際の注意点も解説するので、これから屋内喫煙所の設置を検討している方はぜひ参考にしてください。
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目次
屋内喫煙所を設置する際の条件とは
日本国内で喫煙をする場合、設置基準をクリアした喫煙所のみで喫煙できると定義されています。そこでここからは屋内喫煙所を設置する際の条件についてご紹介しましょう。
▽屋内喫煙所を設置する際の条件
- 喫煙所の出入り口の外から内に流入する気流が0.2m毎秒以上であること
- たばこの煙が室内から流出しないように壁や天井などによってしっかりと区画されていること
- 喫煙所内のたばこの煙が屋外や外部の場所に排気されていること
出入り口に扉が設置されている場合は、扉を開けた状態で出入り口の上部・中部・下部の3つのポイントで風速を計測し、風速0.2m以上である必要があります。万が一規定の風速を満たしていない場合は、のれんやカーテンを設置することで基準をクリアすることができます。扉の設置は必須ではありませんが、扉を設置した方が煙効果を期待できるのでおすすめです。引き戸の場合は、扉の開閉時に煙や臭いが外部に漏れやすくなるため、開き戸タイプの扉を設置していきましょう。
喫煙所の出入り口以外はパーテーションや壁・天井などで完全に区切ること、そしてたばこの煙が外部に排気されることも条件の1つです。
さらに、敷地内禁煙となっている施設に屋内喫煙所を設置することは禁止されています。学校機関や児童福祉施設、病院や診療所、市役所などの行政機関などの施設では屋外に喫煙所を設置することはできますが、屋内にはできません。それ以外の店舗やオフィスには設置可能です。
このように屋内喫煙所を設置するためにはさまざまな厳しいルールが設けられていること、そして設置できない施設も存在することを理解しておきましょう。
屋内喫煙所を設置するメリット
屋内喫煙所を設置するメリットは次の通りです。
▽屋内喫煙所を設置するメリット
- 天候に左右されることなく喫煙所を利用できること
- 移動時間を軽減できること
屋内喫煙所を設置する最大のメリットは、天候に左右されることなくいつでも好きなタイミングで喫煙所を使えることでしょう。雨や雪などの悪天候や猛暑や極寒の時期であっても、屋内であれば問題なく利用可能です。
さらに多くの人たちが利用しやすい場所喫煙所を設置することで、移動時間を大幅に短縮することができるメリットもあります。
屋内喫煙所を設置するデメリット
ここからは屋内喫煙所を設置するデメリットについて詳しくみていきましょう。
▽屋内喫煙所を設置するデメリット
- 壁で完全に仕切るための改修工事が必要
- 設置するのにコストがかかりがち
- 設置するための厳しいルールが設けられていること
- 清浄機や換気扇などの空調機器によるランニングコストが生じること
屋内喫煙所は、壁やパーテーション、天井などで完全に仕切る必要があるため、大掛かりな改修工事が必要です。そのため、設置するためにはある程度の時間と大幅なコストがかかってしまいます。
そして屋内喫煙所を設置するためには厳しい条件をクリアする必要があるため、屋外喫煙所と比べて設置しにくいこともデメリットです。そして屋内喫煙所には、空気清浄機や空気の換気をするための空調機器を導入する必要があり、毎月のランニングコストが生じてくることも覚えておきましょう。
喫煙ブースを作る際には、国や自治体による補助金を活用することができます。
こちらの記事で詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
屋内喫煙所を設置する際の注意点
ここからは屋内喫煙所を設置する際の注意点について詳しくご紹介しましょう。
施設の主な出入り口や喫煙所の入り口に標識を掲示する
政府は、受動喫煙を防止する観点から、喫煙所を設置する施設管理者が喫煙室の出入口や施設の出入口に標識を掲示することを義務付けるようになりました。
シール式の標識や説明用パンフレット、フロアマップなどに喫煙所の場所を提示することで、喫煙者も非喫煙者も喫煙所のエリアを把握することができます。ピクトグラムや標識をうまく活用しながら、屋内喫煙所のエリアを周知していきましょう。
給気口や排気口などで気流を確保しながら、煙を屋外に排出すること
喫煙所内で発生した煙がきちんと屋外に排出されることはもちろんのこと、給気口や排気口を使って喫煙所の内部に気流を確保しましょう。そうすることで、受動喫煙のリスクを最小限に抑えることができます。
喫煙所の煙をそのまま外部に排出してしまうと、臭いはもちろん有害物質までもが外に流れてしまい分煙効果が薄れてしまいます。そのため、排出時にはできるだけクリーンな空気にすることが求められます。空気清浄機などを活用しながらタバコの粉じんを吸収することで、有害物質の排出量を減らすことができるでしょう。
屋内喫煙所は、非喫煙者はもちろんのこと喫煙者自身も受動喫煙のリスクから回避させることが求められます。高い分煙効果を発揮するためにも、定期的なメンテナンスや点検が非常に大切です。定期的な吸い殻の処理をはじめ、壁や天井に付着したヤニ汚れのクリーニング、そして換気扇や空気清浄機のフィルター清掃など、こまめなメンテナンスを実施していきましょう。
消防法にも留意する必要がある
屋内喫煙所を設置する際は、建築法だけでなく、消防法にも気をつけなければなりません。喫煙スペースと禁煙スペースを仕切る際に追加で設備設置をしなくてはいけないケースもあります。
スプリンクラーや非常警報設備、自動火災報知器や消火器、誘導灯などの設備の設置を求められるケースがあるので気をつけてください。
ご自分で判断が難しい場合は、専門家に相談をしたり消防署に問い合わせしたりするなど確認をしてください。施工してから基準を満たしていなかったといった事態に陥らないためにも、ご自分の施設の状況で必要な対応策をしっかりと把握しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
屋内喫煙所を設置する際に知っておきたいポイントについて詳しくご紹介しました。屋内喫煙所の設置は法律によって厳しいルールが設けられているため、屋外喫煙所よりも設置しづらいことがわかりました。
しかし、屋内喫煙所は天候に関係なく利用できること、そして移動距離を短縮することもできるため、設置するメリットは大いにあるといえるでしょう。今回ご紹介した設置する際に気をつけたいポイントに留意しながら、喫煙者も非喫煙者も快適に過ごせる空間づくりを進めていきましょう。
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