喫煙ブースを設置したいと考えている方に向けて、分煙とはどのようなものか、定義や種類について解説する記事です。

「健康増進法」が策定されて以降、「分煙」が一般的なこととなりました。
しかし「分煙」とはどのようなものか、定義について詳しくご存知の方は案外少ないのではないでしょうか。

そこで今回の記事では「分煙」とはどのように定義づけられるのか解説した後に、分煙の3つの種類についてメリットとデメリットをご紹介します。
分煙とはただ喫煙者と非喫煙者を分けることではありません。
今回の記事を読んでいただければ、分煙の定義と種類ごとの特徴・メリット・デメリットについておわかりいただけるはずです。

分煙 とは

「分煙」とは喫煙スペースと禁煙スペースを区分により分けることを意味します。
しかし、「分煙」とはさらに詳しい定義により意味づけられていることです。
分煙を考えられているなら、まずは分煙について正しい定義を知っておきましょう。

分煙の定義

正式な「分煙」の定義とは、禁煙スペースにいる人がたばこの煙を吸いこむのを防ぐことです。
分煙が推奨される根拠となっている「健康増進法」は、非喫煙者が煙を吸い込まないようにすることを目的としています。
一般的な分煙では、喫煙スペースと禁煙スペースを分ければ「分煙されている」とされています。
しかし、たとえばカフェで空間がつながっているものの「喫煙スペース」とされた場所がある場合、完全な分煙とは言えないでしょう。
煙は空気に乗って動くため、禁煙スペースに煙が届く可能性もあるためです。

正しく分煙をするなら、たばこの煙が禁煙スペースに入り込まないよう配慮する必要があります。
喫煙スペースから煙が出ていくのを防げるよう気流を調節したり、給気口や排気口により施設外への排気がなされていたりする必要があるのです。
したがって分煙の定義とは、非喫煙者の受動喫煙を防げる仕組みのことを意味します。

分煙の種類

一言で「分煙」と言っても、分煙とは次のように3つの種類に分けられます。
「エリア分煙」「時間分煙」「喫煙ブースによる分煙」と、それぞれの特徴について見ていきましょう。

エリア分煙

まずは禁煙・喫煙を区分によって分ける「エリア分煙」です。
喫煙スペースと禁煙スペースを壁などで区切り、喫煙者を喫煙スペースに案内する一般的な方法。
カフェやレストランで「喫煙席」「禁煙席」と分けられているのが「エリア分煙」の代表的な例と言えます。
喫煙用・禁煙用のスペースを用意し、区分により喫煙者と禁煙者を分ける分煙方法が「エリア分煙」です。

時間分煙

「時間分煙」とは時間ごとに分煙ルールを儲ける方法です。
たとえば「ランチタイムは喫煙不可」としているレストランは「時間分煙」を採用しています。
「時間分煙」のルールが適用されない時間帯は、全面的に喫煙ができるとなっていることもあり、スペースでは区切られません。
スペースではなく時間で区切る形式の分煙が「時間分煙」です。

喫煙ブース設置による分煙

「喫煙ブース設置」により分煙しているところも多く見られます。
施設内の一角に喫煙のための密閉空間を設け、その他の場所は完全禁煙とする方法です。
「エリア分煙」との違いは、煙が喫煙スペースから流れ出しにくくするための設備が整っていること。
駅にある扉付きの「喫煙ブース」などが該当します。

エリア分煙

それでは「エリア分煙」にはどのようなメリットとデメリットがあるのか見ていきましょう。

メリット

「エリア分煙」の最大のメリットは、コストをかけずに分煙を始められることです。
施設内の区切られた部分を喫煙スペースとすれば、喫煙者をスペース内に案内するだけで分煙が始められます。
広い施設内を区切るとしても、腰壁や壁、パーテーションなどの設置費用だけで分煙が可能です。
スペースを区切るための費用しかかからないため、少コストで始められるメリットがあります。

デメリット

コストは掛からないけれど、完全な分煙ができないことが最大のデメリットです。
最初に解説したように、分煙とは非喫煙者が煙を吸い込まないことと定義づけられます。
壁やパーテーションで区切っただけでは煙が漏れ出てしまうことがあり、完全な分煙とはならないはずです。
エリアを区分しただけでは分煙効果が低く、非喫煙者が不満を感じることもあるかもしれません。

時間分煙

次に「時間分煙」のメリットとデメリットについて解説します。

メリット

「時間分煙」のメリットは、「エリア分煙」と同じようにコストが掛からないことです。
今まで全面喫煙可能であった施設でも、喫煙者に「時間分煙」の案内をするだけで分煙が可能となります。
壁やパーテーションを設置する必要もなく、コストの低さでは「時間分煙」が最も優れていると言えます。
ルールを設定するだけで良いので、コストは一切かかりません。

デメリット

「時間分煙」のデメリットは、ルールが設定されていない時間帯の問題とたばこの臭いにあります。
「時間分煙」では分煙が行われている時間帯であれば、喫煙者がたばこを吸えなくなります。
また、分煙が行われていない時間帯は全面喫煙可能となるため、非喫煙者が煙を吸い込むことになるでしょう。
たばこの臭いは壁や天井にも残るため、「時間分煙」が行われている時間帯でも、非喫煙者は不快に感じる可能性もあります。
以上のように「時間分煙」は、ルールが決められていない時間帯と臭いに関する問題があり完全な分煙が難しくなります。

喫煙ブース設置による分煙

最後に「喫煙ブース」を設置する分煙方式のメリットとデメリットについてご紹介します。

メリット

「喫煙ブース」設置による分煙のメリットとは、ほぼ完全な分煙ができることと、利用者に不満が生じないことです。
喫煙ブースは施設内へ煙が漏れることを防ぐための設備が整えられており、非喫煙者が煙を吸い込むことをほぼ完全に防げます。
また、ブース内であればいつでも喫煙できるので、喫煙者にとっても快適です。
「喫煙ブース」を設置すれば喫煙者・非喫煙者の両方に不満が生じにくく、ほぼ完全な分煙が可能となります。

デメリット

「喫煙ブース」を設置するデメリットは、コストがかかることです。
喫煙をするためのブースを作るためには、工事費・消火設備購入費・排気設備導入費などのコストがかかります。
「喫煙ブース」はただ喫煙スペースを壁で区切れば良いだけはありません。
ブース内の空気を施設内に流出させないようにしたり、きれいな空気に変換して施設外に排気させたりする必要があります。
そのため「喫煙ブース」を設置することにはコストが必要となります。

分煙とは「受動喫煙を防止する」こと

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、分煙とはどのようなものかご理解いただけたと思います。
分煙とは受動喫煙を防ぐことであり、喫煙者と非喫煙者を分けるものではありません。
ほぼ完全な分煙を希望されているなら、厚生労働省の基準をクリアした喫煙ブースを提供する「SMOX」にぜひご相談ください。

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