受動喫煙が原因とされる病気の中でも、今回は肺がんに注目してみましょう。
受動喫煙をしている方はしていない方に比べてどの程度肺がんになる確率が高いと思いますか?
また、肺がんになるリスクを避けるためには何に気をつければいいのでしょうか?
今回は、受動喫煙による肺がんになる確率や肺がんリスクを回避する方法を紹介します。
喫煙者の方や周りに喫煙者がいる方は、この記事を読んでぜひ周りに教えてあげてください。

受動喫煙で肺がんになる確率はどれくらい?

受動喫煙で肺がんになる確率は受動喫煙をしない方と比べて28%の上昇、大体1.3倍程度です。
以前までは、肺がんの原因に対して受動喫煙は”ほぼ確実”に影響すると言われていました。
しかし、最近の研究では肺がんの原因に対して受動喫煙は”確実”に影響するに変わりました。
最近、分煙や完全禁煙など受動喫煙に対しての見方や、国・地方自治体の対応が加速したのはこのような理由があります。
そもそも、なぜたばこの煙は肺がんなどの原因になると言われているか知っていますか?
たばこの煙の中にはたばこそのものの物質と、その物質が不完全燃焼をおこしできる化合物、約3,500種類が含まれています。
その中でがんの原因になる物質は70種類も含まれています。
とくに、多環芳香族炭化水素(PAHs)やたばこ特異的ニトロソアミン類が有名です。
これらの成分は吸い込まれ、肺に到達、血液に乗って全身に運ばれDNAに損傷を与え、がんとなります。

加熱式たばこは肺がんにならない?

ここ数年で急激に広がった加熱式たばこに全く肺がんリスクがないとは言い切れません。
現在はたばこ全体の2割以上がこの加熱式たばこであり、20~30代の男性約5割、女性約4割が愛用しています。
加熱式たばことはたばこの葉などを電気で加熱し発生した煙を吸うものです。
加熱式たばこはまだ販売されてからの年月がそれほど経っていません。
まだ情報や詳細なデータが集まっておらず研究が進んでいないため、健康被害は未知数とされています。
しかし、主流煙にはニコチンや発がん性物質などが含まれているのは確実とされています。
そのため、紙たばこよりも危険性は多少低い可能性はありますが、喫煙者のがんの可能性は非喫煙者と比べると若干高いでしょう。
受動喫煙に関してはまだまだはっきりとわからないものが多いです。
ただ、たばこのパッケージには紙たばこ同様に喫煙者自身への健康被害、受動喫煙をした方への健康被害ともに影響が否定できないと記載されています。
当初、紙たばこよりも危険性が少ないと売り出された加熱式たばこですが、長期的な健康被害はまだまだわからない場合が多いのが現状です。

リスクを避けるためにすること

それでは受動喫煙のリスクを避けるためには何をすればいいのでしょうか?
気をつければいいのでしょうか?
今回は受動喫煙のリスクを避けるためにすることを4つ紹介します。

  1. 分煙は完全ではないと理解する
  2. 全面喫煙の場所に行く
  3. 喫煙を控えてもらう・禁煙してもらう
  4. がん予防を心がけた生活を送る

ここで紹介したリスク回避を参考に受動喫煙を避け、肺がんリスクをできるだけ下げるようにしましょう。

肺がんだけではなく、「受動喫煙がもたらす病気の可能性となくしていく方法」もご紹介しています。ぜひご覧ください。

分煙は完全でないと理解する

現在日本ではほぼすべての店舗で分煙が行われています。
中には分煙がされていれば安心と思っている方がいますが、それは違います。
ドアや空気圧、風などで副流煙が喫煙所から出ないような工夫はされていますが、完全ではありません。
喫煙者が喫煙所から出てくる時に副流煙をまとって出てきますし、空気中に離散した有害物質をすべて喫煙所から出さないというのは現在の技術では不可能です。
分煙は完全ではないと理解し、喫煙所の前はできるだけ避けたり、飲食店の場合は喫煙スペースからできるだけ離れた席にすわったりといった工夫を行いましょう。

全面禁煙の場所に行く

最近は分煙ではなく、建物全体が全面禁煙を実施している場合があります。
全面禁煙をしているのであれば、その場所で受動喫煙をしてしまう可能性はほとんどありません。
ルールを守らないよっぽどマナー違反の方がいれば話は別ですが…。
できるだけ受動喫煙をしたくないのであれば、分煙を行っている店ではなく、完全禁煙をしているお店に行くといいでしょう。

喫煙を控えてもらう・禁煙してもらう

家族や友人が喫煙者の場合、一緒にいれば当然喫煙をするタイミングがあるでしょう。
隣にいればより濃い副流煙を吸うので、受動喫煙によるリスクは高くなります。
友人や家族などの場合は、自分と一緒にいる時は喫煙を控えて欲しいとお願いしてみましょう。
友人の体を気遣って禁煙をすすめてみてもいいかも知れません。
家族など同居しているのであれば、自分の前では吸わないで欲しいというのはかなり難しいです。
そのような場合は、禁煙をお願いして禁煙をしてもらうしかないでしょう。

がん予防を心がけた生活を送る

私達の体には毎日がんが発生しています。
ただ、免疫機能が正常に働いているため発症しないだけです。
たばこの煙は発がんの可能性が高いですが、発がんリスクがあるのはたばこだけではありません。
車の排気ガス、一時期問題になったアスベストなど日々の生活で発がんリスクが完全にない生活を送るのは不可能です。
なのでがんを予防するための生活を心がけ、そもそものがん発症率を下げましょう。

  • 過度な飲酒は避ける
  • 栄養バランスのいい食事をする
  • 適正体重を維持する

これらに気をつけた生活を行うとがん予防になるだけではなく他の病気の予防にも繋がります。

受動喫煙と肺がんリスク

いかがでしたか?
受動喫煙をしている方は28%ほど肺がんになる確率が高いです。
健康被害が紙たばこよりも少ないとされている加熱式たばこもまだまだ本当に安全とは言えません。
受動喫煙のリスクを回避するためには分煙では不十分なため、どうしても受動喫煙を避けたいのであれば全面禁煙のお店に行ったりそもそもがんに負けない体をつくったりするといいでしょう。

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