「働き方改革」に苦悩する初老役員の日々

本日、17年ほど前に一緒に働いた某総合電機メーカーの社員がこの春から関連会社の役員に就任しました。彼は長い期間営業の最前線で働く営業部長でした。業績も残し優秀な社員でした。
その彼が関連会社の業績改善の為に、赴任したのですが厳しい状況に苦悩していました。
理由は
「働き方改革」がこの関連会社では「残業は悪」と言うことが浸透しており、誰一人残業をしないそうです。たとえ仕事が残っていてもそのままにしているそうです。
売上の減少が止められないそうです。
この会社の社員からはこのままでは仕事に支障をきたすので、取引先を削減してほしいとの要望が出ているそうです。
この役員は仕事が終わらないのならば残業してでも仕事を処理してほしいと社員に説明したところ、2名の社員が退職したそうです。

自分の発言のどこが問題なのか悩み、執行元の役員(元上司)に相談したところ、その発想をすること自体問題と指摘をされたそうです。
今まで働いていた職場にこのような問題は無く、同僚たちは誰から言われることもなく残業し、場合によっては休日出勤して対応する社員ばかりだそうです。

どうしたらいいのか分からず、私に相談してきたのですが、現在はこの新人役員が自分一人でで残った仕事を処理しているそうです。
そこで彼が言った一言
「誰が働き方改革」なんて言葉言い出したんだ、でした。

気持ちは分かりますが、これでは天に唾を吐いているようなものです。このような問題が日本中で起きているでしょう。

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三河屋のサブちゃん御用聞き事業モデルは成り立つのか?

テレビサザエさんに出てくる三河屋のサブちゃんは毎日、住宅街を一軒一軒御用聞き営業をしています。

1日8時間労働で一軒に付き15分かけたとして32軒が1日回れる数です。これを2週間に一度訪問したら顧客数は320軒になります。販売するものはお酒や醤油、みりん、味噌などになります。月の売上は瓶ビール30本(450円✖️30🟰13500円)、醤油、みりん、味噌合わせて1000円とすると合計14500円になります。320軒✖️14500円🟰4640000円の売上高てす。粗利20%で928000円です。サブちゃんの給与30万円として、ボーナス4ヶ月として、更に三河屋の法定福利を入れると約48万円/月の人件費がかかります。つまり三河屋には448000円の利益をもたらし、ここから、サブのバイクの減価償却費、燃料代やお店の費用を賄います。
更に
この話で問題なのは毎日大瓶のビールを1本飲むかです。またサブちゃんはご用聞きだけじゃなく、配達用の商品の荷出し、請求書の発行、集金作業が加わります。また、お客さんは必ず家に居るとは限らず、多めにみても、この顧客数、売上高は試算値の60%程度と思われます。つまり月の売上高は290万円、粗利は55万円です。

現実的には
多くの人はデスカウントストアーに買いに行ってしまいます。

しかしながら
直接、デスカントストアーに買い物に行けない人達がいるのも事実です。その人達はこの便利な御用聞きサービスを利用するでしょう。しかしこの客層は裕福ではなく支払うお金に限度があります。
また
買いに行けない人はお年寄りだけと思いがちですが、シングルマザーのお母さんや障害者の人達など望む人は意外にいるのかもしれません。

これを当社の営業活動に置き換えたどうなるかです。
つまり長年培ってきた営業スタイルも時代の変化に変身する必要があります。当社の顧客はどのようなサービスを望んでいるのか?
更にサブちゃんが手書きの請求書を持って、集金をしたり、あるいは都度配達をするなど高額なコストが発生する業務をどれだけ簡素化し結果、顧客の望む価格を実現するかです。つまり今までの発注者、受注者の役割分担を根底から変え、新たな取引きスタイルを再構築することです。

三河屋のサブちゃんは象徴的な日本の営業スタイルです。
昨日、携帯電話販売日本一の代理店ティーガイアがアメリカの投資会社に1400億円で買収されました。株を売却する住友商事、光通信は売却益によって潤うでしょう。しかしなぜ日本だとダメな携帯電話代理店事業がアメリカの企業がこのような高額で購入するのでしょうか。
つまり
アメリカ人から見たら日本のビジネスマンは三河屋のサブちゃんに見えるのかもしれません。

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製造部門と営業部門の仲違い問題の本質は?

どの製造会社でも永遠のテーマとなっている、営業部門と製造部門の争いごとは常に話題に事欠きません。

営業部門はお客様第一主義でお客様の要望を可能な限りかなえようとします。時には理不尽なこともでも。これはお客様第一主義の本質な何なんでしょう?
営業の動機は「売上」=「利益」=「自分達の給与」という単純なファクターなんでしょうか?
それとも
「嫌われたくない」=「仕事がこない」=「売上にならない」=「上司に怒られる」
つまり
「人質事件」に似ているのかもしれません。犯人から要求を受け入れないと人質の命がない。
人質は受注です。
だとしたら
そこにはお客様第一主義とは程遠い発想の上で成り立つ悲しい結末があります。
ここでいう人質は何なんでしょうか?
それは営業が差し出せる数少ない貢物なのかもしれません。これを逃すと差し出す貢物が直ぐには手に入らないのです。それは恐怖なんでしょう。
つまりお客様のことを一番に考えた行動ではないのです。自分の都合です。

製造部門の営業への不満は、なぜ製造側の都合も考えないで「お客様の言うことを聞くのか?」です。おそらく製造側には製造側の段取りがあるのです。お客様第一主義ではなく、自分達のペースを守りたいのです。それは製造側の思い通りにならない状況はストレスです。
そして先行きの不安です。
おそらく営業に対し「自分達のペースを守りたい」とは発言できません。
そこで発言は「なんて効率の悪い製造の仕方をさせるんだ」「コストのことを全く考えていない」「残業を強いられる社員のことを考えていない」となる。

この問題を解決するには「お客様第一主義」の本質を見極めることです。
お客様第一主義とは「お客様を甘やかせることではない」=「お客様の言うことを何でも聞くことではない」
つまりお客様の思想の未熟さ人間性の稚拙さを十分に理解をし、彼らが発注という人質を手法を取らなくても、必要なものを必要な時期に提供する体制を構築することです。
そのためにも「お客様第一主義」営業を極めることです。

その上で製造側は営業同様「お客様の顔が見える」生産体制を構築する必要があります。
自分達にしか提供できない価値をお客様に提供することです。それは製品の機能・品質であったり、納期であったり、価格であったり、それぞれの企業が独自で出来ることです。
どこの企業でもできことでの競争の結果は「お客様の言うことは何でも聞く」という人質手法しか残りません。

営業はお客様にやらされいるのではなく、自分自身が考えて本当にお客様に必要なことを実現する。そして製造もその営業が考えるお客様に必要なことを共鳴し、実現するために最大限の努力をすることです。

営業も受注すればいいのではなく、製造側も納期通り作ればいいのではなく、共にお客様から必要とされる共同体になることです。
そういう企業をお客様は望んでいるはずです。

当社はそのような製造会社を目指します。

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必ずあなたにしか描けない続きがある

ふとした時よみがえる大切な誰かとの思い出、その中にはまだ叶えられていない約束や、伝えきれていない想いがあります。
その続きを今
きっと誰かを想う気持ちは、大切なつながりに気づくきっかけをくれます。
時は
あの時言えなかった言葉も今なら言えるようにしてくれます。
そして大切な結び目はきっと結び直しができ、また新たな未来を描き続けることができます。

家族や友人、とても親しい関係の間だけでなく、仕事での社内の人間関係においても
新たな続きを描けるはずです。

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人の事、言える人達の多いこと?

アメリカ大統領選や自民党総裁選でのSNSに関して、テレビのニュースや新聞などのコメンテーター達がフェイクニュースに苦言を発信することが最近増えてきました。確かにSNSはフェイクニュースが多く問題であります。更にそれを利用する政治家が多く、このフェイクニュースを巧みに活用していることは明らかに問題です。しかしながらそれをテレビのコメンテーター達が、自分達は常に正しいとSNSを上から目線での批判する発言。いつもテレビに出るアナウンサーやコメンテーター達は知的階層者の振る舞いをし自分は正しい、間違っているのは自分以外の人達であるような発言です。自分達でさえ偏った偏向報道をしているのに、どっちどっちです。

この手の話は会社の中でも同じことが起きています。いつも自分は正しいという姿勢で向かってくる社員がいます。どこから出てくる自信なのか分かりませんが、側から見ると気持ち悪いぐらい偏った見方が多いです。

このようなコメンテーターも一般人もどっちも同じで、狭い視野の思考と発言。共通しているのは謙虚さに欠けることです。更にまず間違いを認めません。物事には多くの側面を持っていることに気づきません。

このようなやり方の人達は常に声が大きく、常に自分達の優位性を確保するために、知的レベルが高い印象を与え特権階級化を作り出します。
昨今の兵庫県知事も同じです。何が正しいか分かりませんが一つ言えるのは明らかに「謙虚」ではありません。だから彼の発言は全く心に入ってきません。

どちらにしてもこのような出来事はどこにでもある人間の弱さ現れなのかもしれません。
このことを肝に銘じ、常に謙虚で生きたいです。
ただ謙虚な人間はこの手の人間から恰好な攻撃対象になりやすいです。それでもあえて人間の持つ「傲慢でなく謙虚に耳を傾け、自問自答しながら発言できる人が沢山出てくることを期待します。」

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とうとうこんな時代が!

近くの保健所に貼られたポスターが凄い。確かにマイクロチップが埋め込まれたら探すのに苦労がなくなります。この動物へのマイクロチップ埋込の次は人間なんでしょう。犯罪者、徘徊老人、そして外回り営業マン、旦那さんなど。

皆んなが望む社会のあり方が重要です。
皆とは誰なんでしょうか?
いつも気になる言葉です。この皆んなとは本質的ではないのかもしれません。

どちらにしても
何をしているか分からない私のような社長を社員の皆様はマイクロチップ埋込第一号者にしたいと思っているでしょう!

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まだまだ存在するこんな世界やあんな世界

上に写真は時々私が行く栃木市のとある「ゴルフ練習場」の喫煙場所です。西日が当たりすこぶる喫煙者の気持ちになりにくいスペースです。
ゴルフとは紳士のスポーツのはずでは?
このような場所の改善に当社の喫煙BOXを設置してあげたい。

この一人用のブースはとある都内の会社の受付前のワーキングスペースです。
私は思います。テレワークブースとは「こうあるべき」との製造者の固定観念に捉われ
やれ「音が聞こえないように」「見えないように」「囲われていなと」などと考えがちですが
それぞれの使用者ありきで考えるべきではないでしょうか?

お金を頂きながらお客様の喫煙場所に最小限の費用しかかけないゴルフ練習場。お金を取らないけど社員や来社される取引会社の社員の為に、事務作業がしやすい環境を整える会社。

同じ日本人の行動なのでしょうか?

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当社がなぜDX化に取り組むのか

最近政府やマスコミも含めDX化促進が叫ばれています。DX化の言葉はだけが先行し具体的には何をするのか、そしてその目的は分かるよう分かっていません。

当社の考えるDX化の目的は
「生き残るための最大のチャンス」だからです。
大手企業や中堅企業と戦い生き残るには「あまりにも当社には武器がありません。」
1.最小限の人員で会社を運営するため。
  理由は社員確保が非常に困難であり、更に有能な社員を数多く入社させることは不可能。
2.一人当たりの収入を現在の2倍以上にするために。
  物心両面で豊かな生活を実現する為には現在の生産性を3倍以上に上げる必要がある。
  人間でしか出来ないことを社員が行い、可能な限り機械化する。
  昨今のデジタル化やAIは間違いなく「学校の成績が悪い生徒だった我々が、成績の良かっ
  た生徒がいる大企業に」勝つチャンスがあるからです。
3.世界の企業と競争ができる。事業拡大、継続において日本だけの狭いマーケット以外でも
  チャレンジできる。英語が読めなくても、話せなくても関係ない世界だからです。
4.固定観念や自己中心的考えの労働や、訳の分からない努力や我慢から解放され「真の成
  果」での評価を授受できるからです。

現在は政治も仕事も労働運動も学校も全て「訳の分からない年寄りから押し付けられた理屈」に我慢をしています。もしかしたら我慢していることも感じていないかのしれません。
人間だけです、我慢や努力などという魔物を受け入れているのは。

少なくても「会社の仕事」だけはその魔物がいない世界で当社の社員が人間らしく働ける世界を実現するためにDX化を促進させていきます。

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社員の居場所としての会社の役割

学校を卒業後、多くの人々は企業や組織に属することが一般的です。会社は収入を得るための場所であると同時に、自分の居場所となる場でもあります。社員に安心して働ける(生活できる)環境を提供することが、企業にとって重要です。では、社員はどのような居場所を望んでいるのでしょうか?社員個人が勝手に環境を作ることはできません。それは、その会社を構成する多くの人々という要素によって形成されるものなのです。

職場の群れは常に問題の原因になっています。時には耐えきれずに辞める人もいるほどです。
多くの人は意識せずに(私は自覚していると思いますが)群れを作り、群れに入らない人を排除します。そしてその群れの考えは常に正当化を主張します。多くの場合管理職はその群れを先導し利用します。さらに、群れのメンバーは管理職を仲間と見なし、心地よい環境を作るために活用します。

60歳を過ぎた嘱託社員にとって、会社は収入源であるだけでなく、大切な居場所でもあります。しかし、実際には若い社員が主導権を握り、世代間の融合が難しい状況です。
日本では労働力不足や年金問題、高齢化社会に対応するため、企業は独自の方法で世代間の課題を解決する必要があります。現在、自民党の総裁選が注目されていますが、人々は常に集団を作り、派閥もなくならないでしょう。他者より優位で安心したいからです。群れを嫌う人もいますが、彼らも仕事をしなければならず、会社はそんな社員も大切にしてほしいと思います。
「仲間意識」と「群れ」は似ていますが全く別のものです。多くの会社では若い管理職が「群れ」を破壊し「仲間」にしてきましたが、管理職の高齢化によりその弊害は拡大しています。この年齢の高い管理職は「自分がしていることが常に正しい」と考える傾向が強いです。若くして管理職となった社員は常に「自分の弱さ」に悩み苦しむため、多くの人に相談をしながら道を選択します。そして経験や勇気を身につけて行きます。この姿を見て後輩たちは自分の将来を想像し未来を考えます。
残念ながらこの高年齢の管理職を見聞きする若い社員は「管理職」になりたがりません。
多分、年齢の高い管理職は自分の地位を守るために「自分は常に正しい、間違っていない」を
実践してしまうのかもしれません。

社員にとっての「居場所」を提供することの重要性を痛感する時代になったようです。

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(株)EARTH BRAIN社訪問

9月5日、遂に通信盤架共同組合のメンバーと建設業のDXを進めているEARTH BRAIN社を訪問し、小野寺社長(コマツ出身)、河内副社長(NTTドコモ出身)はじめとする多くの社員の皆様にEARTH BRAIN社の設立の意義から現状を説明頂きました。
建設業も従事者が大幅に減少する中、人手不足を補う為にもDX化が避けては通れません。
写真に写っている白いロボットのようなものは、実際に遠隔で建設現場の重機を操作できるものです。これにより暑く、埃まみれの現場に行かなくてもこのEARTH BRAIN社(六本木)で作業ができるそうです。

この会社はコマツ、NTT、ソニー、野村総研の4社が出資した会社です。重機はコマツ、遠隔で行う通信ネットワークはNTT、建設現場の映像はドローンを飛ばし3Dデータ化した映像(ソニー)により建設現場が3D映像で設計されます。
ドイツのアウトバーン8Kmの建設現場の測量には10日ほどかかり、作業工程表作成には3ヶ月かかるそうです。しかしながらドローンを飛ばし、地形を3D化し作業工程表を作成するのに1週間程度だそうです。

最もDX化が困難と思われる建設業のDXに取り組む彼らの挑戦を見聞きし、当社などの製造業ががDX化に躊躇している私は非常に情けなく思いました。
人手不足、新卒採用活動をしても中々人員が確保できない、中小企業だからしょうがないなど、言い訳ばかり私達。
現在、事務処理は急速にAI化が進みます。製造現場も無いものを憂いるのではなく、果敢にDX化に挑戦します。そして大企業に負けない企業に生まれ変わり社員に「安心」と「誇り」と「挑戦する勇気」を持ってもらいます。

EARTH BRAIN社を訪問して思うのは、明らかに大転換期の時が来たと感じました。
機会がありましたらまた新たな企業を訪問して、皆様に紹介したいと思います。

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