工場では、人体に有害な物質が発生したり、機械の熱により室内が高温になったりすることがあります。
また、広い室内は空気が籠りやすいため、有害な物質が室内にとどまることや、室内の気温が高くなるなどの危険もあるでしょう。

そのため、工場では換気を行うことが義務付けられています。

本記事では、工場で換気が必要な理由や、適切な換気方法などを紹介します。
工場を安全に経営したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

工場で換気が必要な3つの理由

工場では定期的な換気が必要とされていますが、そもそもなぜ換気が必要なのでしょうか。
以下に、換気が必要な理由を3つまとめました。

理由①有害物質による健康被害を防ぐため

工場に換気が必要な理由として、働く人の健康を守るためということが第一に挙げられます。

工場では扱う製品や作業内容により、人体に有害な物質が発生することも多いでしょう。
定期的に空気の入れ替えをしなければ、有害物質を含む空気が室内にとどまり、働く人の健康に被害を及ぼす可能性があります。

そのため、換気をして空気の入れ替えをすることが必要なのです。

理由②熱中症を防ぐため

働く人の健康を守るという観点では、換気を使った熱中症の対策も必要です。

工場は、日陰の少ないひらけた土地にあることが多いため、強い日差しが当たり建物全体が高温になります。
また、作業内容によっては扱う機械が熱を生じる場合もあるため、室内に熱が籠り室温が高くなるでしょう。
室内が暑いと働く人が熱中症になりやすくなるだけでなく、作業の効率も下がります。

そこで、換気により空気の流れを作ることで、室温を下げられます。
働く人が適切な室温のもとで作業できるようにするためにも、換気は重要だといえるでしょう。

理由③感染症対策のため

工場は空間が広く空気全体の入れ替えが難しいため、感染症拡大のリスクが高い場所です。

従来の建築基準法では「1時間で必要な換気量は20立方メートル」と決められていました。
しかし、2020年から新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため「1時間で必要な換気量は30立方メートルが推奨」に変更されました。

そのため、感染症の拡大防止の観点からも換気は非常に重要です。

工場の換気方法4種類

工場では、目的に合わせた換気の方法がいくつかあります。
ここからは工場の空気を効果的に入れ替える方法を、4種類にわけてそれぞれ解説します。

方法①局所換気

局所換気とは、有害物質が発生している箇所に排気口を設置して空気を外に出す方法です。

有害物質が発生している箇所を部分的に換気できるため、有害物質を室内に広めない効果が見込めます。
身近な例としては、キッチンやトイレの換気扇などが挙げられます。

しかし、局所換気は部分的に排気をするため、空間全体の空気を入れ替えることには向いていません。
また、排気口が設置できない場合は使えないので注意しましょう。

方法②プッシュプル換気

排気口が設置できないときは、プッシュプル換気がおすすめです。

プッシュプル換気は、吹き出し口から空気を噴出させて有害物質を含む空気を吸い込み口へと押し流し、有害物質を吸い込み口へ吸引して排気する方法です。
プッシュプル換気では排気口を設置する必要がないため、有害物質を広げない目的として局所換気の代わりに使用できます。

また、部分的な空間から広い空間まで幅広く空気を入れ替えられることも特徴です。

方法③置換換気

空気の温度の特性を利用して換気する方法が、置換換気です。
室内の温度よりも低い温度の空気を外から取り込み、室内の温かい空気を上昇させて排気します。

熱によって空気を上昇させる必要があるため、工場に熱源がある場合に利用できる方法です。
置換換気では部分的な排気はできませんが、広い範囲で空気を入れ替えられます。

方法④希釈換気

希釈換気は、外から室内へ空気を多く取り込み、有害物質を含む空気を人体に影響のない程度まで薄めて排気する方法です。
空間全体の空気を入れ替えられるため、全体換気とも呼ばれます。

希釈換気は熱源が必要ないため、置換換気の代わりとして全体の空気を入れ替えることができるでしょう。

工場で必要な換気の回数

工場で必要な換気の回数は、建築基準法で決められています。
また、取り扱う製品や作業内容によって必要な回数は変わるため、どれくらいの頻度で換気をすればいいのかわからないという方は、専門の業者に問い合わせるとよいでしょう。

以下に、1時間あたりの換気回数の例をまとめました。

1時間あたりの必要換気回数の例

  • 自動車修理工場の場合:約8~12回
  • 熱処理・鋳造・鉛造工場の場合:約10~30回
  • メッキ工場の場合:約15~30回

工場内の気温

本記事では、工場における換気の理由の1つとして熱中症対策を挙げましたが、実際に工場はどれくらい熱くなるのでしょうか?
別記事の「工場内が暑くなる原因とは?従業員の熱中症対策も詳しく紹介」で、熱中症対策についても紹介していますので、ぜひご覧ください。

工場での換気は働く人の健康を守るために適切な方法で行うことが大切

いかがでしたでしょうか。

工場は広いため空気の流れを作りづらく、熱や空気が籠りやすくなります。
そのため、作業内容によっては、人体に有害な物質を含む空気が籠ってしまうことも考えられるでしょう。
工場に合わせた換気が、働く人の健康を維持するためには大切です。

また、空気の流れを作ることで熱中症や感染症拡大の予防にもなります。
適切な換気の回数を知って、十分な換気を心がけましょう。

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