母を思い出し

先週25日明け方に母が95歳の生涯を閉じました。あと2か月で96歳になるところでした。兄夫婦のおかげで病院に入院することもなく自宅で最後を迎えることができました。前日の24日に会った時は眠っていましたが、それから12時間後のことです。

母で思い出すことは幾つかありますが、とにかく食べることをお粗末にせず、ダラダラしないでみしみし働けとよく言われたものです。

私自身が大人になってからの思い出は

今から18年前、私が48歳の秋に単身赴任で札幌勤務になった2日後に母から手紙が来ました。手紙の紙は包装紙で裏の無地面に鉛筆書きでした。

手紙の文面は「家族を置いて一人札幌で仕事をするのは、子供のことを考えると心配で早く東京に戻りたいと思っているでしょう。それでは北海道の人に受け入れてもらえません。北海道に骨を埋めるつもりで働くことです。子供はお前がいなくても育つから心配する必要はありません。」といった内容でした。母78歳です。私の心を見透かしたような手紙でした。私は人生で2回母から手紙を貰いましたが、この手紙のことは忘れられません。

今年95歳の母、66歳の息子、死ぬまで子供なんでしょう。

昨日、火葬場で最後に顔を見て、『母ちゃん、これが本当に最後だね。』と声をかけた時、右の目から一粒涙が溢れ、棺に落ちた時、周りに気づかれないようにそっと袖で拭き取った時、小さい頃ハナを垂らした子供の自分を思い出しました。泣き虫な子供も66歳、まだまだこれからです。母に会いに行くのはまだ先ですが、少しは褒められるように残りの人生、少しでも人のため働きたいと胸に刻む瞬間でした。

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