製造部門と営業部門の仲違い問題の本質は?

どの製造会社でも永遠のテーマとなっている、営業部門と製造部門の争いごとは常に話題に事欠きません。

営業部門はお客様第一主義でお客様の要望を可能な限りかなえようとします。時には理不尽なこともでも。これはお客様第一主義の本質な何なんでしょう?
営業の動機は「売上」=「利益」=「自分達の給与」という単純なファクターなんでしょうか?
それとも
「嫌われたくない」=「仕事がこない」=「売上にならない」=「上司に怒られる」
つまり
「人質事件」に似ているのかもしれません。犯人から要求を受け入れないと人質の命がない。
人質は受注です。
だとしたら
そこにはお客様第一主義とは程遠い発想の上で成り立つ悲しい結末があります。
ここでいう人質は何なんでしょうか?
それは営業が差し出せる数少ない貢物なのかもしれません。これを逃すと差し出す貢物が直ぐには手に入らないのです。それは恐怖なんでしょう。
つまりお客様のことを一番に考えた行動ではないのです。自分の都合です。

製造部門の営業への不満は、なぜ製造側の都合も考えないで「お客様の言うことを聞くのか?」です。おそらく製造側には製造側の段取りがあるのです。お客様第一主義ではなく、自分達のペースを守りたいのです。それは製造側の思い通りにならない状況はストレスです。
そして先行きの不安です。
おそらく営業に対し「自分達のペースを守りたい」とは発言できません。
そこで発言は「なんて効率の悪い製造の仕方をさせるんだ」「コストのことを全く考えていない」「残業を強いられる社員のことを考えていない」となる。

この問題を解決するには「お客様第一主義」の本質を見極めることです。
お客様第一主義とは「お客様を甘やかせることではない」=「お客様の言うことを何でも聞くことではない」
つまりお客様の思想の未熟さ人間性の稚拙さを十分に理解をし、彼らが発注という人質を手法を取らなくても、必要なものを必要な時期に提供する体制を構築することです。
そのためにも「お客様第一主義」営業を極めることです。

その上で製造側は営業同様「お客様の顔が見える」生産体制を構築する必要があります。
自分達にしか提供できない価値をお客様に提供することです。それは製品の機能・品質であったり、納期であったり、価格であったり、それぞれの企業が独自で出来ることです。
どこの企業でもできことでの競争の結果は「お客様の言うことは何でも聞く」という人質手法しか残りません。

営業はお客様にやらされいるのではなく、自分自身が考えて本当にお客様に必要なことを実現する。そして製造もその営業が考えるお客様に必要なことを共鳴し、実現するために最大限の努力をすることです。

営業も受注すればいいのではなく、製造側も納期通り作ればいいのではなく、共にお客様から必要とされる共同体になることです。
そういう企業をお客様は望んでいるはずです。

当社はそのような製造会社を目指します。

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